シューベルト ピアノソナタ20番全楽章 動画集 | Mボックス

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シューベルト ピアノソナタ20番全楽章 動画集

シューベルト ピアノソナタ 第20番 ハ短調 全楽章の動画集です。

シューベルト ピアノソナタ 第20番 D959

シューベルト ピアノソナタ 第20番 イ長調 D959

SCHUBERT Piano Sonata No.20 in A major D959

シューベルトのピアノソナタ 第20番 イ長調 全4楽章です。
4楽章構成のソナタです。
最晩年のピアノソナタ3部作の一つです。ソナタの中でも人気の作品です。
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アルバム収録曲一覧

1. ピアノソナタ 第20番 イ長調 全楽章 / シューベルト,フランツ / 西川 潤子

「ピティナ・ピアノ曲事典」より

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楽曲解説 - ピアノソナタ 第20番 イ長調 全楽章

シューベルトのピアノ・ソナタの中でも1,2を争う人気の作品。死のわずか2ヶ月前、シューベルトが体調をくずしながらも一気に書き上げた3つのピアノ・ソナタの2作目にあたる。10年後の1838年に、ディアベリ社から「シューベルト最後の作品。3つの大ソナタ」として、第19、21番と共に出版された。献呈はシューマン。

随所に朗々とした歌のような主題が散りばめられた非常に美しい作品である一方で、死期を悟っているかのような感情的な激しさをも内包している。こうした危ういバランスがこの作品の魅力のひとつとなっているのかもしれない。

第1楽章:アレグロ、イ長調、4/4拍子。ソナタ形式。力強い和音と躍動感のある付点リズムで堂々と始まる。展開部は素朴な第2主題を素材として、急き込むような切迫感のある展開をみせる。

第2楽章:アンダンティーノ、嬰ヘ短調、3/8拍子。三部形式。第2部の経過的な激しいパッセージを、バルカローレの主題から成る緩やかな部分が挟み込んでいる。

第3楽章:スケルツォ。アレグロ・ヴィヴァーチェ、イ長調、3/4拍子。スタッカートのリズムが活きた刺激的なスケルツォ楽章。

第4楽章:ロンド。アレグレット、イ長調、4/4拍子。ロンド・ソナタ形式。非常に親しみやすい冒頭主題は、シューベルト自身のピアノ・ソナタ第4番の緩徐楽章から転用されたもの。ロンドではあるが、エピソードの挿入よりも、むしろこの主題を中心的に提示することに主眼が置かれている。シューベルトにとって、それだけの価値をもった主題であったのだろう。

「ピティナ・ピアノ曲事典」より

作曲家解説 - シューベルト,フランツ

オーストリアのヴィーンの作曲家。「歌曲の王」と呼ばれている。

あらゆるジャンルに作品を残したが、歌曲とピアノ曲は音楽史においてきわめて重要である。生活のため長く学校教師を務めながら作曲し続けたが、彼の才能を認める多くの友人に恵まれ、生前から音楽家として高い名声を得た。31歳で夭折。ピアノ独奏曲は大別して、即興曲や幻想曲など自由な形式のキャラクター・ピース、ワルツなどの舞曲、そしてピアノ・ソナタがある。ピアノを用いた室内楽も佳作を残した。また歌曲においては、歌の旋律を和声的に支えるだけの従来の伴奏を脱却し、ピアノ・パートに深い音楽表現を与えて、歌とピアノのアンサンブルとも言える近代的なドイツ・リートを確立した。

シューベルトは、古典派ともロマン派ともその位置を定めがたい。現在のところ、ロマン派と呼ぶよりもヴィーン古典派に含めて語られることのほうが多い。 確かに形式の面では古典を踏襲しているし、ロマン派的な標題をシューベルト自身が器楽曲に付すことはなかった。また、独特の美しい旋律も古典派の語法からかけ離れたものではない。が、たとえばソナタにおいて、対比的な主題や動機労作よりも、和音の響きの微妙な変化そのものを課題とし、遠隔の調の音にあくまでさりげなく到達する手法には、すでにロマン派の音楽世界が開かれている。しかし、これらの作曲家が古典派の形式の伝統に憧憬と尊崇をもって取り組んだのに対して、シューベルトにとってまだそれは異化されない、なかば同時代のものだった。シューベルトのロマン性は、古典的形式と協和音の美しさの奥に隠されている故に、聴くものに緊張感を与えない。まさに、二つの時代の結節点をなす音楽である。

「ピティナ・ピアノ曲事典」より

演奏家解説 - 西川 潤子

日本のピアニスト。桐朋女子高等学校音楽科を首席で卒業。卒業後98年3月まで桐朋学園大学ソリストディプロマコース在籍。
1998年「第22回ピティナ・ピアノコンペティション」特級グランプリ。併せて文部大臣賞・読売新聞社賞・ミキモト賞受賞。2005年より、社団法人全日本ピアノ指導者協会(ピティナ)主催「学校クラスコンサート」で、西東京市などの小学校を訪問しコンサートを行っている。
ソロ、室内楽、オーケストラとの共演など、国内のみならず世界各地で活躍し高い評価を得ている。また、演奏活動の傍ら、コンクールの審査等にも携わっている。
「ピティナ・ピアノ曲事典」より

2. ピアノソナタ 第20番 イ長調 全楽章 / シューベルト,フランツ / アラウ,クラウディオ

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楽曲解説 - ピアノソナタ 第20番 イ長調 全楽章

シューベルトのピアノ・ソナタの中でも1,2を争う人気の作品。死のわずか2ヶ月前、シューベルトが体調をくずしながらも一気に書き上げた3つのピアノ・ソナタの2作目にあたる。10年後の1838年に、ディアベリ社から「シューベルト最後の作品。3つの大ソナタ」として、第19、21番と共に出版された。献呈はシューマン。

随所に朗々とした歌のような主題が散りばめられた非常に美しい作品である一方で、死期を悟っているかのような感情的な激しさをも内包している。こうした危ういバランスがこの作品の魅力のひとつとなっているのかもしれない。

第1楽章:アレグロ、イ長調、4/4拍子。ソナタ形式。力強い和音と躍動感のある付点リズムで堂々と始まる。展開部は素朴な第2主題を素材として、急き込むような切迫感のある展開をみせる。

第2楽章:アンダンティーノ、嬰ヘ短調、3/8拍子。三部形式。第2部の経過的な激しいパッセージを、バルカローレの主題から成る緩やかな部分が挟み込んでいる。

第3楽章:スケルツォ。アレグロ・ヴィヴァーチェ、イ長調、3/4拍子。スタッカートのリズムが活きた刺激的なスケルツォ楽章。

第4楽章:ロンド。アレグレット、イ長調、4/4拍子。ロンド・ソナタ形式。非常に親しみやすい冒頭主題は、シューベルト自身のピアノ・ソナタ第4番の緩徐楽章から転用されたもの。ロンドではあるが、エピソードの挿入よりも、むしろこの主題を中心的に提示することに主眼が置かれている。シューベルトにとって、それだけの価値をもった主題であったのだろう。

「ピティナ・ピアノ曲事典」より

作曲家解説 - シューベルト,フランツ

オーストリアのヴィーンの作曲家。「歌曲の王」と呼ばれている。

あらゆるジャンルに作品を残したが、歌曲とピアノ曲は音楽史においてきわめて重要である。生活のため長く学校教師を務めながら作曲し続けたが、彼の才能を認める多くの友人に恵まれ、生前から音楽家として高い名声を得た。31歳で夭折。ピアノ独奏曲は大別して、即興曲や幻想曲など自由な形式のキャラクター・ピース、ワルツなどの舞曲、そしてピアノ・ソナタがある。ピアノを用いた室内楽も佳作を残した。また歌曲においては、歌の旋律を和声的に支えるだけの従来の伴奏を脱却し、ピアノ・パートに深い音楽表現を与えて、歌とピアノのアンサンブルとも言える近代的なドイツ・リートを確立した。

シューベルトは、古典派ともロマン派ともその位置を定めがたい。現在のところ、ロマン派と呼ぶよりもヴィーン古典派に含めて語られることのほうが多い。 確かに形式の面では古典を踏襲しているし、ロマン派的な標題をシューベルト自身が器楽曲に付すことはなかった。また、独特の美しい旋律も古典派の語法からかけ離れたものではない。が、たとえばソナタにおいて、対比的な主題や動機労作よりも、和音の響きの微妙な変化そのものを課題とし、遠隔の調の音にあくまでさりげなく到達する手法には、すでにロマン派の音楽世界が開かれている。しかし、これらの作曲家が古典派の形式の伝統に憧憬と尊崇をもって取り組んだのに対して、シューベルトにとってまだそれは異化されない、なかば同時代のものだった。シューベルトのロマン性は、古典的形式と協和音の美しさの奥に隠されている故に、聴くものに緊張感を与えない。まさに、二つの時代の結節点をなす音楽である。

「ピティナ・ピアノ曲事典」より

演奏家解説 - アラウ,クラウディオ

南米チリ出身でアメリカを中心に活動したピアニスト。20世紀を代表するピアノの巨匠として知られた。
1941年、カーネギー・ホールにデビューし、翌年より本拠をアメリカに移す。第二次大戦後は南北アメリカ、東西ヨーロッパ、アジアなど世界的に活躍(日本には1965年初来日)。最晩年までコンサート・録音を精力的に行い、文字通り「巨匠」の名にふさわしい活躍をみせた。

3. ピアノソナタ 第20番 イ長調 全楽章 / シューベルト,フランツ / ポリー二,マウリッツオ

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楽曲解説 - ピアノソナタ 第20番 イ長調 全楽章

シューベルトのピアノ・ソナタの中でも1,2を争う人気の作品。死のわずか2ヶ月前、シューベルトが体調をくずしながらも一気に書き上げた3つのピアノ・ソナタの2作目にあたる。10年後の1838年に、ディアベリ社から「シューベルト最後の作品。3つの大ソナタ」として、第19、21番と共に出版された。献呈はシューマン。

随所に朗々とした歌のような主題が散りばめられた非常に美しい作品である一方で、死期を悟っているかのような感情的な激しさをも内包している。こうした危ういバランスがこの作品の魅力のひとつとなっているのかもしれない。

第1楽章:アレグロ、イ長調、4/4拍子。ソナタ形式。力強い和音と躍動感のある付点リズムで堂々と始まる。展開部は素朴な第2主題を素材として、急き込むような切迫感のある展開をみせる。

第2楽章:アンダンティーノ、嬰ヘ短調、3/8拍子。三部形式。第2部の経過的な激しいパッセージを、バルカローレの主題から成る緩やかな部分が挟み込んでいる。

第3楽章:スケルツォ。アレグロ・ヴィヴァーチェ、イ長調、3/4拍子。スタッカートのリズムが活きた刺激的なスケルツォ楽章。

第4楽章:ロンド。アレグレット、イ長調、4/4拍子。ロンド・ソナタ形式。非常に親しみやすい冒頭主題は、シューベルト自身のピアノ・ソナタ第4番の緩徐楽章から転用されたもの。ロンドではあるが、エピソードの挿入よりも、むしろこの主題を中心的に提示することに主眼が置かれている。シューベルトにとって、それだけの価値をもった主題であったのだろう。

「ピティナ・ピアノ曲事典」より

作曲家解説 - シューベルト,フランツ

オーストリアのヴィーンの作曲家。「歌曲の王」と呼ばれている。

あらゆるジャンルに作品を残したが、歌曲とピアノ曲は音楽史においてきわめて重要である。生活のため長く学校教師を務めながら作曲し続けたが、彼の才能を認める多くの友人に恵まれ、生前から音楽家として高い名声を得た。31歳で夭折。ピアノ独奏曲は大別して、即興曲や幻想曲など自由な形式のキャラクター・ピース、ワルツなどの舞曲、そしてピアノ・ソナタがある。ピアノを用いた室内楽も佳作を残した。また歌曲においては、歌の旋律を和声的に支えるだけの従来の伴奏を脱却し、ピアノ・パートに深い音楽表現を与えて、歌とピアノのアンサンブルとも言える近代的なドイツ・リートを確立した。

シューベルトは、古典派ともロマン派ともその位置を定めがたい。現在のところ、ロマン派と呼ぶよりもヴィーン古典派に含めて語られることのほうが多い。 確かに形式の面では古典を踏襲しているし、ロマン派的な標題をシューベルト自身が器楽曲に付すことはなかった。また、独特の美しい旋律も古典派の語法からかけ離れたものではない。が、たとえばソナタにおいて、対比的な主題や動機労作よりも、和音の響きの微妙な変化そのものを課題とし、遠隔の調の音にあくまでさりげなく到達する手法には、すでにロマン派の音楽世界が開かれている。しかし、これらの作曲家が古典派の形式の伝統に憧憬と尊崇をもって取り組んだのに対して、シューベルトにとってまだそれは異化されない、なかば同時代のものだった。シューベルトのロマン性は、古典的形式と協和音の美しさの奥に隠されている故に、聴くものに緊張感を与えない。まさに、二つの時代の結節点をなす音楽である。

「ピティナ・ピアノ曲事典」より

演奏家解説 - ポリー二,マウリッツオ

イタリアのミラノ出身のピアニスト。1957年、15歳でジュネーブ国際コンクール第2位。1958年の同コンクールで1位なしの第2位。1959年のポッツォーリ・コンクールで優勝。
1960年、18歳で第6回ショパン国際ピアノコンクールに審査員全員一致で優勝。審査委員長のが「今ここにいる審査員の中で、彼より巧く弾けるものが果たしているであろうか」と賛辞を述べ、一躍国際的な名声を勝ち取る。

しかし、その後10年近く、表だった演奏活動から遠ざかっていた。1968年に演奏活動に復帰し、1971年よりドイツ・グラモフォンから録音作品を発売開始。

4. ピアノソナタ 第20番 イ長調 全楽章 / シューベルト,フランツ / ブレンデル,アルフレッド

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楽曲解説 - ピアノソナタ 第20番 イ長調 全楽章

シューベルトのピアノ・ソナタの中でも1,2を争う人気の作品。死のわずか2ヶ月前、シューベルトが体調をくずしながらも一気に書き上げた3つのピアノ・ソナタの2作目にあたる。10年後の1838年に、ディアベリ社から「シューベルト最後の作品。3つの大ソナタ」として、第19、21番と共に出版された。献呈はシューマン。

随所に朗々とした歌のような主題が散りばめられた非常に美しい作品である一方で、死期を悟っているかのような感情的な激しさをも内包している。こうした危ういバランスがこの作品の魅力のひとつとなっているのかもしれない。

第1楽章:アレグロ、イ長調、4/4拍子。ソナタ形式。力強い和音と躍動感のある付点リズムで堂々と始まる。展開部は素朴な第2主題を素材として、急き込むような切迫感のある展開をみせる。

第2楽章:アンダンティーノ、嬰ヘ短調、3/8拍子。三部形式。第2部の経過的な激しいパッセージを、バルカローレの主題から成る緩やかな部分が挟み込んでいる。

第3楽章:スケルツォ。アレグロ・ヴィヴァーチェ、イ長調、3/4拍子。スタッカートのリズムが活きた刺激的なスケルツォ楽章。

第4楽章:ロンド。アレグレット、イ長調、4/4拍子。ロンド・ソナタ形式。非常に親しみやすい冒頭主題は、シューベルト自身のピアノ・ソナタ第4番の緩徐楽章から転用されたもの。ロンドではあるが、エピソードの挿入よりも、むしろこの主題を中心的に提示することに主眼が置かれている。シューベルトにとって、それだけの価値をもった主題であったのだろう。

「ピティナ・ピアノ曲事典」より

作曲家解説 - シューベルト,フランツ

オーストリアのヴィーンの作曲家。「歌曲の王」と呼ばれている。

あらゆるジャンルに作品を残したが、歌曲とピアノ曲は音楽史においてきわめて重要である。生活のため長く学校教師を務めながら作曲し続けたが、彼の才能を認める多くの友人に恵まれ、生前から音楽家として高い名声を得た。31歳で夭折。ピアノ独奏曲は大別して、即興曲や幻想曲など自由な形式のキャラクター・ピース、ワルツなどの舞曲、そしてピアノ・ソナタがある。ピアノを用いた室内楽も佳作を残した。また歌曲においては、歌の旋律を和声的に支えるだけの従来の伴奏を脱却し、ピアノ・パートに深い音楽表現を与えて、歌とピアノのアンサンブルとも言える近代的なドイツ・リートを確立した。

シューベルトは、古典派ともロマン派ともその位置を定めがたい。現在のところ、ロマン派と呼ぶよりもヴィーン古典派に含めて語られることのほうが多い。 確かに形式の面では古典を踏襲しているし、ロマン派的な標題をシューベルト自身が器楽曲に付すことはなかった。また、独特の美しい旋律も古典派の語法からかけ離れたものではない。が、たとえばソナタにおいて、対比的な主題や動機労作よりも、和音の響きの微妙な変化そのものを課題とし、遠隔の調の音にあくまでさりげなく到達する手法には、すでにロマン派の音楽世界が開かれている。しかし、これらの作曲家が古典派の形式の伝統に憧憬と尊崇をもって取り組んだのに対して、シューベルトにとってまだそれは異化されない、なかば同時代のものだった。シューベルトのロマン性は、古典的形式と協和音の美しさの奥に隠されている故に、聴くものに緊張感を与えない。まさに、二つの時代の結節点をなす音楽である。

「ピティナ・ピアノ曲事典」より

演奏家解説 - ブレンデル,アルフレッド

チェコ出身でクロアチアで育った、オーストリアのピアニスト。1970年フィリップスと専属契約を結び、リリースしたレコードで、その名声を決定づける。 華麗さや派手さはないものの、中庸を行く知的で正統的な解釈で多くの音楽ファンを惹きつけている。ドイツ・オーストリア音楽の王道とも言うべき作曲家の作品を得意としている。ソロ以外では室内楽や歌曲の伴奏でも多くの名演奏を生み出している。2008年12月のコンサートをもって引退した

5. ピアノソナタ 第20番 イ長調 全楽章 / シューベルト,フランツ / ケンプ,ヴィルヘルム

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楽曲解説 - ピアノソナタ 第20番 イ長調 全楽章

シューベルトのピアノ・ソナタの中でも1,2を争う人気の作品。死のわずか2ヶ月前、シューベルトが体調をくずしながらも一気に書き上げた3つのピアノ・ソナタの2作目にあたる。10年後の1838年に、ディアベリ社から「シューベルト最後の作品。3つの大ソナタ」として、第19、21番と共に出版された。献呈はシューマン。

随所に朗々とした歌のような主題が散りばめられた非常に美しい作品である一方で、死期を悟っているかのような感情的な激しさをも内包している。こうした危ういバランスがこの作品の魅力のひとつとなっているのかもしれない。

第1楽章:アレグロ、イ長調、4/4拍子。ソナタ形式。力強い和音と躍動感のある付点リズムで堂々と始まる。展開部は素朴な第2主題を素材として、急き込むような切迫感のある展開をみせる。

第2楽章:アンダンティーノ、嬰ヘ短調、3/8拍子。三部形式。第2部の経過的な激しいパッセージを、バルカローレの主題から成る緩やかな部分が挟み込んでいる。

第3楽章:スケルツォ。アレグロ・ヴィヴァーチェ、イ長調、3/4拍子。スタッカートのリズムが活きた刺激的なスケルツォ楽章。

第4楽章:ロンド。アレグレット、イ長調、4/4拍子。ロンド・ソナタ形式。非常に親しみやすい冒頭主題は、シューベルト自身のピアノ・ソナタ第4番の緩徐楽章から転用されたもの。ロンドではあるが、エピソードの挿入よりも、むしろこの主題を中心的に提示することに主眼が置かれている。シューベルトにとって、それだけの価値をもった主題であったのだろう。

「ピティナ・ピアノ曲事典」より

作曲家解説 - シューベルト,フランツ

オーストリアのヴィーンの作曲家。「歌曲の王」と呼ばれている。

あらゆるジャンルに作品を残したが、歌曲とピアノ曲は音楽史においてきわめて重要である。生活のため長く学校教師を務めながら作曲し続けたが、彼の才能を認める多くの友人に恵まれ、生前から音楽家として高い名声を得た。31歳で夭折。ピアノ独奏曲は大別して、即興曲や幻想曲など自由な形式のキャラクター・ピース、ワルツなどの舞曲、そしてピアノ・ソナタがある。ピアノを用いた室内楽も佳作を残した。また歌曲においては、歌の旋律を和声的に支えるだけの従来の伴奏を脱却し、ピアノ・パートに深い音楽表現を与えて、歌とピアノのアンサンブルとも言える近代的なドイツ・リートを確立した。

シューベルトは、古典派ともロマン派ともその位置を定めがたい。現在のところ、ロマン派と呼ぶよりもヴィーン古典派に含めて語られることのほうが多い。 確かに形式の面では古典を踏襲しているし、ロマン派的な標題をシューベルト自身が器楽曲に付すことはなかった。また、独特の美しい旋律も古典派の語法からかけ離れたものではない。が、たとえばソナタにおいて、対比的な主題や動機労作よりも、和音の響きの微妙な変化そのものを課題とし、遠隔の調の音にあくまでさりげなく到達する手法には、すでにロマン派の音楽世界が開かれている。しかし、これらの作曲家が古典派の形式の伝統に憧憬と尊崇をもって取り組んだのに対して、シューベルトにとってまだそれは異化されない、なかば同時代のものだった。シューベルトのロマン性は、古典的形式と協和音の美しさの奥に隠されている故に、聴くものに緊張感を与えない。まさに、二つの時代の結節点をなす音楽である。

「ピティナ・ピアノ曲事典」より

演奏家解説 - ケンプ,ヴィルヘルム

ドイツのドイツのピアニスト、オルガニスト。作曲も行い、バッハの作品をピアノ小品として編曲したものも残している。