ラヴェル 夜のガスパール 全曲 動画集 | Mボックス

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ラヴェル 夜のガスパール 全曲 動画集

ラヴェル 夜のガスパール 全曲の動画集です。

ラヴェル 夜のガスパール 全曲

ラヴェル 夜のガスパール M.55

RAVEL Gaspard de la nuitM.55

ラヴェルの夜のガスパール 全3曲です。
「夜のガスパール」はルイ・ベルトランの詩集を題材にしたピアノ組曲です。
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アルバム収録曲一覧

1. 夜のガスパール 全曲 / ラヴェル,モーリス / 佐藤 展子

「ピティナ・ピアノ曲事典」より

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楽曲解説 - 夜のガスパール 全曲

「夜のガスパール」というタイトルは、ボードレールにも影響を与えたという夭折した無名の詩人アロイジュス・ベルトラン(1807~1841)の64篇から成る散文詩集のタイトルである。ラヴェルはこの中から幻想的で怪奇性の強い3篇を選び、そのイメージに大変な技巧を織り交ぜながら情熱的なピアノ曲に仕上げた。

1.オンディーヌ / "Ondine"。第1曲の「オンディーヌ」では、細かく刻まれた右手の連打の響きの中に、優雅で幻想的なメロディーが浮ぶ。人間の男に恋をしたオンディーヌ(水の精)が結婚をして湖の王になってくれと頼む。男がそれを断ると、オンディーヌはくやしがり、しばらく泣くが、やがて大声で笑い、激しい雨の中を消え去る。この上なく緻密な書法によって、水の世界を見事に表現している。

2.絞首台 / "Le gibet"。絞首刑囚の死を告げるような鐘の音が、終始一貫して変ロの音で刻まれる。夜になると、その鐘の音に交じって聞こえてくるのは、風か、死者のすすり泣きか、頭蓋骨から血のしたたる髪をむしっている黄金虫か……。不気味な夜の世界、死の世界を、鋭い和声感やリズムをもって、リアルに描き出している。

3.スカルボ / "Scarbo"。「スカルボ」とは悪戯好きの妖精のことで、部屋の中を目まぐるしくかけめぐり、悪戯ばかりする。この様子をかなり特殊なテクニックを含む名人芸的な難技巧を盛り込み、鮮やかに表現している。あらゆるピアノ曲の中でも技術的に最も弾きにくい難曲として知られる1曲である。

「ピティナ・ピアノ曲事典」より

作曲家解説 - ラヴェル,モーリス

ドビュッシーと並び近代フランスを代表する作曲家。スペイン国境近くのバスク地方シブールに生まれる。母親はバスク人。パリ音楽院では(1889-1901)、ベリオにピアノを、ジェダルジュに対位法を、フォーレに作曲を学ぶ。 ローマ賞は二等が最高で、大賞を目指して受験を続けるものの、1905年には受験資格なしと判断される。この結果への抗議が殺到し、当時のパリ音楽院院長デュボワは、辞任に追い込まれる事態となった。1910年にはケクラン、カプレ、ロジェ・デュカスらと独立音楽協会(SMI)を立ち上げた。彼らは皆、ドビュッシーの音楽を尊敬し、その影響を受けた前衛たちだった。一方でラヴェルの音楽は、古いものにただ反抗するという性質のものではなく、古典やロマン派の音楽からも多くを学び、取り入れている。

各ジャンルに傑作を残しているが、バレエ音楽を中心とする管弦楽の分野でとりわけ突出した才能を発揮した。ピアノ作品にも管弦楽書法が応用されているため難曲が多いが、全ピアノ作品を聴くと、ラヴェルの音楽的インスピレーションを概観できる。 古典形式や舞曲(そしてリズム)への敬意、お伽話のような子供の世界、印象派/象徴派にも通じる自然や幻想世界の表現、そしてロシアやスペイン、東洋などの異国情緒。こうした彼の音楽は、ユーモア、洒脱さ、優雅さ、洗練といった、フランス音楽のイメージ通りの特徴の中にも、どこかしら哀愁が漂い、多くの人に愛され続ける独特の世界を作り上げている。

「ピティナ・ピアノ曲事典」より

演奏家解説 - 佐藤 展子

日本のピアニスト。東京音楽大学ピアノ演奏家コースを経て、同大学院修士課程修了。英国王立音楽院に奨学金を得て短期留学。第25回ピティナ・ピアノコンペティション特級金賞グランプリ受賞。現在、東京音楽大学非常勤講師。ソロ活動のほか、アンサンブルピアニストとしても国内外で活動。また、全日本ピアノ指導者協会主催「学校クラスコンサート」には2005年開始当初から出演、これまでに全国各地130校を超える小学校でコンサートを行う。

「ピティナ・ピアノ曲事典」より

2. 夜のガスパール 全曲 / ラヴェル,モーリス / 大導寺 錬太郎

「ピティナ・ピアノ曲事典」より

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楽曲解説 - 夜のガスパール 全曲

「夜のガスパール」というタイトルは、ボードレールにも影響を与えたという夭折した無名の詩人アロイジュス・ベルトラン(1807~1841)の64篇から成る散文詩集のタイトルである。ラヴェルはこの中から幻想的で怪奇性の強い3篇を選び、そのイメージに大変な技巧を織り交ぜながら情熱的なピアノ曲に仕上げた。

1.オンディーヌ / "Ondine"。第1曲の「オンディーヌ」では、細かく刻まれた右手の連打の響きの中に、優雅で幻想的なメロディーが浮ぶ。人間の男に恋をしたオンディーヌ(水の精)が結婚をして湖の王になってくれと頼む。男がそれを断ると、オンディーヌはくやしがり、しばらく泣くが、やがて大声で笑い、激しい雨の中を消え去る。この上なく緻密な書法によって、水の世界を見事に表現している。

2.絞首台 / "Le gibet"。絞首刑囚の死を告げるような鐘の音が、終始一貫して変ロの音で刻まれる。夜になると、その鐘の音に交じって聞こえてくるのは、風か、死者のすすり泣きか、頭蓋骨から血のしたたる髪をむしっている黄金虫か……。不気味な夜の世界、死の世界を、鋭い和声感やリズムをもって、リアルに描き出している。

3.スカルボ / "Scarbo"。「スカルボ」とは悪戯好きの妖精のことで、部屋の中を目まぐるしくかけめぐり、悪戯ばかりする。この様子をかなり特殊なテクニックを含む名人芸的な難技巧を盛り込み、鮮やかに表現している。あらゆるピアノ曲の中でも技術的に最も弾きにくい難曲として知られる1曲である。

「ピティナ・ピアノ曲事典」より

作曲家解説 - ラヴェル,モーリス

ドビュッシーと並び近代フランスを代表する作曲家。スペイン国境近くのバスク地方シブールに生まれる。母親はバスク人。パリ音楽院では(1889-1901)、ベリオにピアノを、ジェダルジュに対位法を、フォーレに作曲を学ぶ。 ローマ賞は二等が最高で、大賞を目指して受験を続けるものの、1905年には受験資格なしと判断される。この結果への抗議が殺到し、当時のパリ音楽院院長デュボワは、辞任に追い込まれる事態となった。1910年にはケクラン、カプレ、ロジェ・デュカスらと独立音楽協会(SMI)を立ち上げた。彼らは皆、ドビュッシーの音楽を尊敬し、その影響を受けた前衛たちだった。一方でラヴェルの音楽は、古いものにただ反抗するという性質のものではなく、古典やロマン派の音楽からも多くを学び、取り入れている。

各ジャンルに傑作を残しているが、バレエ音楽を中心とする管弦楽の分野でとりわけ突出した才能を発揮した。ピアノ作品にも管弦楽書法が応用されているため難曲が多いが、全ピアノ作品を聴くと、ラヴェルの音楽的インスピレーションを概観できる。 古典形式や舞曲(そしてリズム)への敬意、お伽話のような子供の世界、印象派/象徴派にも通じる自然や幻想世界の表現、そしてロシアやスペイン、東洋などの異国情緒。こうした彼の音楽は、ユーモア、洒脱さ、優雅さ、洗練といった、フランス音楽のイメージ通りの特徴の中にも、どこかしら哀愁が漂い、多くの人に愛され続ける独特の世界を作り上げている。

「ピティナ・ピアノ曲事典」より

演奏家解説 - 大導寺 錬太郎

日本のピアニスト。東京芸術大学卒、同大学院修士課程修了。リクエストによるトーク付きコンサート、リサイタルを数箇所で開催、現代曲や室内楽にも力を入れている。
現在、(社)PTNA正会員、東京ミュージック&メディアアーツ尚美、山村学園短大及び埼玉県立大宮光陵高校非常勤講師。
「ピティナ・ピアノ曲事典」より

3. 夜のガスパール 全曲 / ラヴェル,モーリス / 金田 真理子

音源:「金田真理子ピアノリサイタル」より 1995年11月2日 音楽の友ホール 「ピティナ・ピアノ曲事典」より

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楽曲解説 - 夜のガスパール 全曲

「夜のガスパール」というタイトルは、ボードレールにも影響を与えたという夭折した無名の詩人アロイジュス・ベルトラン(1807~1841)の64篇から成る散文詩集のタイトルである。ラヴェルはこの中から幻想的で怪奇性の強い3篇を選び、そのイメージに大変な技巧を織り交ぜながら情熱的なピアノ曲に仕上げた。

1.オンディーヌ / "Ondine"。第1曲の「オンディーヌ」では、細かく刻まれた右手の連打の響きの中に、優雅で幻想的なメロディーが浮ぶ。人間の男に恋をしたオンディーヌ(水の精)が結婚をして湖の王になってくれと頼む。男がそれを断ると、オンディーヌはくやしがり、しばらく泣くが、やがて大声で笑い、激しい雨の中を消え去る。この上なく緻密な書法によって、水の世界を見事に表現している。

2.絞首台 / "Le gibet"。絞首刑囚の死を告げるような鐘の音が、終始一貫して変ロの音で刻まれる。夜になると、その鐘の音に交じって聞こえてくるのは、風か、死者のすすり泣きか、頭蓋骨から血のしたたる髪をむしっている黄金虫か……。不気味な夜の世界、死の世界を、鋭い和声感やリズムをもって、リアルに描き出している。

3.スカルボ / "Scarbo"。「スカルボ」とは悪戯好きの妖精のことで、部屋の中を目まぐるしくかけめぐり、悪戯ばかりする。この様子をかなり特殊なテクニックを含む名人芸的な難技巧を盛り込み、鮮やかに表現している。あらゆるピアノ曲の中でも技術的に最も弾きにくい難曲として知られる1曲である。

「ピティナ・ピアノ曲事典」より

作曲家解説 - ラヴェル,モーリス

ドビュッシーと並び近代フランスを代表する作曲家。スペイン国境近くのバスク地方シブールに生まれる。母親はバスク人。パリ音楽院では(1889-1901)、ベリオにピアノを、ジェダルジュに対位法を、フォーレに作曲を学ぶ。 ローマ賞は二等が最高で、大賞を目指して受験を続けるものの、1905年には受験資格なしと判断される。この結果への抗議が殺到し、当時のパリ音楽院院長デュボワは、辞任に追い込まれる事態となった。1910年にはケクラン、カプレ、ロジェ・デュカスらと独立音楽協会(SMI)を立ち上げた。彼らは皆、ドビュッシーの音楽を尊敬し、その影響を受けた前衛たちだった。一方でラヴェルの音楽は、古いものにただ反抗するという性質のものではなく、古典やロマン派の音楽からも多くを学び、取り入れている。

各ジャンルに傑作を残しているが、バレエ音楽を中心とする管弦楽の分野でとりわけ突出した才能を発揮した。ピアノ作品にも管弦楽書法が応用されているため難曲が多いが、全ピアノ作品を聴くと、ラヴェルの音楽的インスピレーションを概観できる。 古典形式や舞曲(そしてリズム)への敬意、お伽話のような子供の世界、印象派/象徴派にも通じる自然や幻想世界の表現、そしてロシアやスペイン、東洋などの異国情緒。こうした彼の音楽は、ユーモア、洒脱さ、優雅さ、洗練といった、フランス音楽のイメージ通りの特徴の中にも、どこかしら哀愁が漂い、多くの人に愛され続ける独特の世界を作り上げている。

「ピティナ・ピアノ曲事典」より

演奏家解説 - 金田 真理子

日本のピアニスト。パリ国立高等音楽院をプルミエプリを取って卒業。マネス音楽院で修士号を、博士号をニューヨーク市立大学大学院で取得。
モントリオール国際ピアノコンクール、マリア・カナルス国際ピアノコンクールに入賞。国内外で交響楽団戸の共演、リサイタルを行う。また、室内楽奏者としても活発に活動。
2004年オハイオ・ウェズレヤン大学准教授に就任。ピティナ正会員。
「ピティナ・ピアノ曲事典」より

4. 夜のガスパール 全曲 / ラヴェル,モーリス / 久保 はるな

「ピティナ・ピアノ曲事典」より

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楽曲解説 - 夜のガスパール 全曲

「夜のガスパール」というタイトルは、ボードレールにも影響を与えたという夭折した無名の詩人アロイジュス・ベルトラン(1807~1841)の64篇から成る散文詩集のタイトルである。ラヴェルはこの中から幻想的で怪奇性の強い3篇を選び、そのイメージに大変な技巧を織り交ぜながら情熱的なピアノ曲に仕上げた。

1.オンディーヌ / "Ondine"。第1曲の「オンディーヌ」では、細かく刻まれた右手の連打の響きの中に、優雅で幻想的なメロディーが浮ぶ。人間の男に恋をしたオンディーヌ(水の精)が結婚をして湖の王になってくれと頼む。男がそれを断ると、オンディーヌはくやしがり、しばらく泣くが、やがて大声で笑い、激しい雨の中を消え去る。この上なく緻密な書法によって、水の世界を見事に表現している。

2.絞首台 / "Le gibet"。絞首刑囚の死を告げるような鐘の音が、終始一貫して変ロの音で刻まれる。夜になると、その鐘の音に交じって聞こえてくるのは、風か、死者のすすり泣きか、頭蓋骨から血のしたたる髪をむしっている黄金虫か……。不気味な夜の世界、死の世界を、鋭い和声感やリズムをもって、リアルに描き出している。

3.スカルボ / "Scarbo"。「スカルボ」とは悪戯好きの妖精のことで、部屋の中を目まぐるしくかけめぐり、悪戯ばかりする。この様子をかなり特殊なテクニックを含む名人芸的な難技巧を盛り込み、鮮やかに表現している。あらゆるピアノ曲の中でも技術的に最も弾きにくい難曲として知られる1曲である。

「ピティナ・ピアノ曲事典」より

作曲家解説 - ラヴェル,モーリス

ドビュッシーと並び近代フランスを代表する作曲家。スペイン国境近くのバスク地方シブールに生まれる。母親はバスク人。パリ音楽院では(1889-1901)、ベリオにピアノを、ジェダルジュに対位法を、フォーレに作曲を学ぶ。 ローマ賞は二等が最高で、大賞を目指して受験を続けるものの、1905年には受験資格なしと判断される。この結果への抗議が殺到し、当時のパリ音楽院院長デュボワは、辞任に追い込まれる事態となった。1910年にはケクラン、カプレ、ロジェ・デュカスらと独立音楽協会(SMI)を立ち上げた。彼らは皆、ドビュッシーの音楽を尊敬し、その影響を受けた前衛たちだった。一方でラヴェルの音楽は、古いものにただ反抗するという性質のものではなく、古典やロマン派の音楽からも多くを学び、取り入れている。

各ジャンルに傑作を残しているが、バレエ音楽を中心とする管弦楽の分野でとりわけ突出した才能を発揮した。ピアノ作品にも管弦楽書法が応用されているため難曲が多いが、全ピアノ作品を聴くと、ラヴェルの音楽的インスピレーションを概観できる。 古典形式や舞曲(そしてリズム)への敬意、お伽話のような子供の世界、印象派/象徴派にも通じる自然や幻想世界の表現、そしてロシアやスペイン、東洋などの異国情緒。こうした彼の音楽は、ユーモア、洒脱さ、優雅さ、洗練といった、フランス音楽のイメージ通りの特徴の中にも、どこかしら哀愁が漂い、多くの人に愛され続ける独特の世界を作り上げている。

「ピティナ・ピアノ曲事典」より

演奏家解説 - 久保 はるな

日本のピアニスト。東京藝術大学音楽学部卒業。東京藝術大学大学院音楽研究科修士課程(ピアノ科)を首席にて修了。1999年第23回ピティナ・ピアノコンペティション特級銀賞。現在、ソロ、アンサンブル等活動を行うとともに、後進の指導にもあたっている。
「ピティナ・ピアノ曲事典」より

5. 夜のガスパール 全曲 / ラヴェル,モーリス / ガヴリーロフ,アンドレイ

Andrei Gavrilov performs Ravel. Gaspard de la nuit. _____________________________________________________________________ (c) COPYRIGHT Disclaimer, Under Section 107 of the Copyright Act 1976. Allowan

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楽曲解説 - 夜のガスパール 全曲

「夜のガスパール」というタイトルは、ボードレールにも影響を与えたという夭折した無名の詩人アロイジュス・ベルトラン(1807~1841)の64篇から成る散文詩集のタイトルである。ラヴェルはこの中から幻想的で怪奇性の強い3篇を選び、そのイメージに大変な技巧を織り交ぜながら情熱的なピアノ曲に仕上げた。

1.オンディーヌ / "Ondine"。第1曲の「オンディーヌ」では、細かく刻まれた右手の連打の響きの中に、優雅で幻想的なメロディーが浮ぶ。人間の男に恋をしたオンディーヌ(水の精)が結婚をして湖の王になってくれと頼む。男がそれを断ると、オンディーヌはくやしがり、しばらく泣くが、やがて大声で笑い、激しい雨の中を消え去る。この上なく緻密な書法によって、水の世界を見事に表現している。

2.絞首台 / "Le gibet"。絞首刑囚の死を告げるような鐘の音が、終始一貫して変ロの音で刻まれる。夜になると、その鐘の音に交じって聞こえてくるのは、風か、死者のすすり泣きか、頭蓋骨から血のしたたる髪をむしっている黄金虫か……。不気味な夜の世界、死の世界を、鋭い和声感やリズムをもって、リアルに描き出している。

3.スカルボ / "Scarbo"。「スカルボ」とは悪戯好きの妖精のことで、部屋の中を目まぐるしくかけめぐり、悪戯ばかりする。この様子をかなり特殊なテクニックを含む名人芸的な難技巧を盛り込み、鮮やかに表現している。あらゆるピアノ曲の中でも技術的に最も弾きにくい難曲として知られる1曲である。

「ピティナ・ピアノ曲事典」より

作曲家解説 - ラヴェル,モーリス

ドビュッシーと並び近代フランスを代表する作曲家。スペイン国境近くのバスク地方シブールに生まれる。母親はバスク人。パリ音楽院では(1889-1901)、ベリオにピアノを、ジェダルジュに対位法を、フォーレに作曲を学ぶ。 ローマ賞は二等が最高で、大賞を目指して受験を続けるものの、1905年には受験資格なしと判断される。この結果への抗議が殺到し、当時のパリ音楽院院長デュボワは、辞任に追い込まれる事態となった。1910年にはケクラン、カプレ、ロジェ・デュカスらと独立音楽協会(SMI)を立ち上げた。彼らは皆、ドビュッシーの音楽を尊敬し、その影響を受けた前衛たちだった。一方でラヴェルの音楽は、古いものにただ反抗するという性質のものではなく、古典やロマン派の音楽からも多くを学び、取り入れている。

各ジャンルに傑作を残しているが、バレエ音楽を中心とする管弦楽の分野でとりわけ突出した才能を発揮した。ピアノ作品にも管弦楽書法が応用されているため難曲が多いが、全ピアノ作品を聴くと、ラヴェルの音楽的インスピレーションを概観できる。 古典形式や舞曲(そしてリズム)への敬意、お伽話のような子供の世界、印象派/象徴派にも通じる自然や幻想世界の表現、そしてロシアやスペイン、東洋などの異国情緒。こうした彼の音楽は、ユーモア、洒脱さ、優雅さ、洗練といった、フランス音楽のイメージ通りの特徴の中にも、どこかしら哀愁が漂い、多くの人に愛され続ける独特の世界を作り上げている。

「ピティナ・ピアノ曲事典」より

演奏家解説 - ガヴリーロフ,アンドレイ

ゲンリフ・ネイガウスの門人であった母親からピアノの手ほどきを受ける。1961年にモスクワの音楽学校でレフ・ナウモフに師事してピアノの学習を続ける。

6. 夜のガスパール 全曲 / ラヴェル,モーリス / ポゴレリッチ,イーヴォ

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楽曲解説 - 夜のガスパール 全曲

「夜のガスパール」というタイトルは、ボードレールにも影響を与えたという夭折した無名の詩人アロイジュス・ベルトラン(1807~1841)の64篇から成る散文詩集のタイトルである。ラヴェルはこの中から幻想的で怪奇性の強い3篇を選び、そのイメージに大変な技巧を織り交ぜながら情熱的なピアノ曲に仕上げた。

1.オンディーヌ / "Ondine"。第1曲の「オンディーヌ」では、細かく刻まれた右手の連打の響きの中に、優雅で幻想的なメロディーが浮ぶ。人間の男に恋をしたオンディーヌ(水の精)が結婚をして湖の王になってくれと頼む。男がそれを断ると、オンディーヌはくやしがり、しばらく泣くが、やがて大声で笑い、激しい雨の中を消え去る。この上なく緻密な書法によって、水の世界を見事に表現している。

2.絞首台 / "Le gibet"。絞首刑囚の死を告げるような鐘の音が、終始一貫して変ロの音で刻まれる。夜になると、その鐘の音に交じって聞こえてくるのは、風か、死者のすすり泣きか、頭蓋骨から血のしたたる髪をむしっている黄金虫か……。不気味な夜の世界、死の世界を、鋭い和声感やリズムをもって、リアルに描き出している。

3.スカルボ / "Scarbo"。「スカルボ」とは悪戯好きの妖精のことで、部屋の中を目まぐるしくかけめぐり、悪戯ばかりする。この様子をかなり特殊なテクニックを含む名人芸的な難技巧を盛り込み、鮮やかに表現している。あらゆるピアノ曲の中でも技術的に最も弾きにくい難曲として知られる1曲である。

「ピティナ・ピアノ曲事典」より

作曲家解説 - ラヴェル,モーリス

ドビュッシーと並び近代フランスを代表する作曲家。スペイン国境近くのバスク地方シブールに生まれる。母親はバスク人。パリ音楽院では(1889-1901)、ベリオにピアノを、ジェダルジュに対位法を、フォーレに作曲を学ぶ。 ローマ賞は二等が最高で、大賞を目指して受験を続けるものの、1905年には受験資格なしと判断される。この結果への抗議が殺到し、当時のパリ音楽院院長デュボワは、辞任に追い込まれる事態となった。1910年にはケクラン、カプレ、ロジェ・デュカスらと独立音楽協会(SMI)を立ち上げた。彼らは皆、ドビュッシーの音楽を尊敬し、その影響を受けた前衛たちだった。一方でラヴェルの音楽は、古いものにただ反抗するという性質のものではなく、古典やロマン派の音楽からも多くを学び、取り入れている。

各ジャンルに傑作を残しているが、バレエ音楽を中心とする管弦楽の分野でとりわけ突出した才能を発揮した。ピアノ作品にも管弦楽書法が応用されているため難曲が多いが、全ピアノ作品を聴くと、ラヴェルの音楽的インスピレーションを概観できる。 古典形式や舞曲(そしてリズム)への敬意、お伽話のような子供の世界、印象派/象徴派にも通じる自然や幻想世界の表現、そしてロシアやスペイン、東洋などの異国情緒。こうした彼の音楽は、ユーモア、洒脱さ、優雅さ、洗練といった、フランス音楽のイメージ通りの特徴の中にも、どこかしら哀愁が漂い、多くの人に愛され続ける独特の世界を作り上げている。

「ピティナ・ピアノ曲事典」より

演奏家解説 - ポゴレリッチ,イーヴォ

クロアチアのピアニスト。ユーゴスラビアの首都ベオグラード生まれ。1980年、22歳のとき当時43歳の師の女流奏者アリザ・ケゼラーゼと結婚したり、弱音指定の箇所を強打するなど型破りなことでも知られる。
1980年ショパンコンクールでは、ポゴレリッチが決勝に進めなかったことが大きな社会問題になり、逆に彼のを名を世界に知らしめた。