ハイドン ピアノソナタ 変ロ長調 Hob.XVI:41 全楽章の動画集です。
「ソナタ集 第2巻」として1784年に出版されたことから、それまでには作曲されていたことがわかっている。ここには、Hob. XVI/40-42の作品37の3曲が収められていた。この3曲のピアノ・ソナタはすべて全2楽章から成り、このピアノ・ソナタはその2曲目にあたる。
第1楽章の変ロ長調はアレグロの2分の2拍子。主調の音階を上下行する動きのある主題で開始する。展開部(第56小節~)では、変ホ長調による第1主題の展開の前に、これを導くこの調の属和音と、この属和音を導くためにそれに先立つ変ニ長調の主和音が各2小節ずつ響く(変二音-へ音-変イ音→変ロ音-二音-へ音-変イ音→変ホ長調による第1主題の展開)。従って、この中には、潜在的に、変ホ音を導く変二音→二音→変ホ音という半音階的な音の進行が見られる。その後、第2主題も扱われる。再現部(第97小節~)では、提示部の終結部分を拡張する手法を用いて、この楽章を閉じる。
第2楽章のアレグロ・ディ・モルトは4分の2拍子で、第1楽章と同じく変ロ長調による。ロンド形式で書かれており、楽章全体を通して多声的な手法が用いられている。そのロンド主題は、音高を移して回帰することもあれば(第31小節~)、冒頭の形に忠実に回帰することもある(第62小節~)。終結部分ではこの主題がオクターヴに重ねられるなどして左手に響き(第108小節~)、この楽章を閉じる。
「ピティナ・ピアノ曲事典」より
オーストリアの作曲家。古典派を代表するオーストリアの作曲家。たくさんの交響曲、弦楽四重奏曲を作曲し、交響曲の父、弦楽四重奏曲の父と呼ばれている。弦楽四重奏曲第77番第2楽章にも用いられた皇帝讃歌「神よ、皇帝フランツを守り給え」の旋律は、現在ドイツの国歌として用いられている。
リトアニア出身のピアニスト。