ハイドン ピアノソナタ ト長調 Hob.XVI:39 全楽章の動画集です。
1779-1780年にかけて作曲された。全3楽章から成る。
第1楽章のト長調はアレグロ・コン・ブリオの4分の2拍子。この楽章は、ソナタ形式ではなく、ロンド形式で書かれている。このロンド主題は、第3音から主音へ、その後第6音から主音へと下降する音形を基にしているが、再現される際には、冒頭の4小節を1度再提示した後、リズム変奏して繰り返される。
第2楽章のアダージョは4分の3拍子で、第1楽章の下属調にあたるハ長調による。この3拍子は、第3拍目に、次の小節の第1拍目に向かって動くことが多い。3部形式で書かれているが、その第3部は、第1部の音形を拡大したり変奏したりしている。第1部の副次的な主題がト長調であるのに対し、第3部の副次的な主題は主調のハ長調であるため、調の構想がある意味で規範的なソナタ形式の構想に則っていると言える。そして、このことは、このピアノ・ソナタの第1楽章がソナタ形式で書かれていなかったことを考えると、興味深い。
第3楽章のプレスティッシモは、8分の6拍子で第1楽章と同じト長調による。この楽章はソナタ形式で書かれている。冒頭の主題は、左手の3度ないしはオクターヴに伴われ、オクターヴを交えたラインを奏する。第2主題は、この主題の左右の手の役割を入れ替えたものを発展させている。このソナタ楽章の第1主題と第2主題は、このようにその性質が類似しているため、展開部(第44小節~)では、いずれかの主題が優勢ということはない。しかし、この展開部の終わり近くで、第1主題が同主短調にあたるト短調で擬似再現される。従って、第1主題と第2主題の対比がそれほど見られないこのソナタ楽章ではあるけれども、単調なものに終わることはない。再現部(第79小節~)では、移調されることにより、提示部が忠実に再現される。
「ピティナ・ピアノ曲事典」より
オーストリアの作曲家。古典派を代表するオーストリアの作曲家。たくさんの交響曲、弦楽四重奏曲を作曲し、交響曲の父、弦楽四重奏曲の父と呼ばれている。弦楽四重奏曲第77番第2楽章にも用いられた皇帝讃歌「神よ、皇帝フランツを守り給え」の旋律は、現在ドイツの国歌として用いられている。
1779-1780年にかけて作曲された。全3楽章から成る。
第1楽章のト長調はアレグロ・コン・ブリオの4分の2拍子。この楽章は、ソナタ形式ではなく、ロンド形式で書かれている。このロンド主題は、第3音から主音へ、その後第6音から主音へと下降する音形を基にしているが、再現される際には、冒頭の4小節を1度再提示した後、リズム変奏して繰り返される。
第2楽章のアダージョは4分の3拍子で、第1楽章の下属調にあたるハ長調による。この3拍子は、第3拍目に、次の小節の第1拍目に向かって動くことが多い。3部形式で書かれているが、その第3部は、第1部の音形を拡大したり変奏したりしている。第1部の副次的な主題がト長調であるのに対し、第3部の副次的な主題は主調のハ長調であるため、調の構想がある意味で規範的なソナタ形式の構想に則っていると言える。そして、このことは、このピアノ・ソナタの第1楽章がソナタ形式で書かれていなかったことを考えると、興味深い。
第3楽章のプレスティッシモは、8分の6拍子で第1楽章と同じト長調による。この楽章はソナタ形式で書かれている。冒頭の主題は、左手の3度ないしはオクターヴに伴われ、オクターヴを交えたラインを奏する。第2主題は、この主題の左右の手の役割を入れ替えたものを発展させている。このソナタ楽章の第1主題と第2主題は、このようにその性質が類似しているため、展開部(第44小節~)では、いずれかの主題が優勢ということはない。しかし、この展開部の終わり近くで、第1主題が同主短調にあたるト短調で擬似再現される。従って、第1主題と第2主題の対比がそれほど見られないこのソナタ楽章ではあるけれども、単調なものに終わることはない。再現部(第79小節~)では、移調されることにより、提示部が忠実に再現される。
「ピティナ・ピアノ曲事典」より
オーストリアの作曲家。古典派を代表するオーストリアの作曲家。たくさんの交響曲、弦楽四重奏曲を作曲し、交響曲の父、弦楽四重奏曲の父と呼ばれている。弦楽四重奏曲第77番第2楽章にも用いられた皇帝讃歌「神よ、皇帝フランツを守り給え」の旋律は、現在ドイツの国歌として用いられている。
アルメニア系アメリカ人のピアニスト。